ハードディスクの管理

パソコンになくてはならないハードディスク。いきなり故障してしまったら?有効に活用するためには?そんな疑問にお答えします。

アプリケーションソフトなどをいろいろインストールしていくと、徐々にハードディスクの容量が少なくなっていきます。ハードディスクの容量が少なくなってきたら、ハードディスクを増設すればよいと思います。しかし、全然使っていないアプリケーションソフトにディスク内のスペースを占領されてしまうのももったいないので、ハードディスクを増設する前に使わないアプリケーションソフトは削除して、ハードディスク内のお掃除をしたほうが良いようです。

パソコンを新しく購入すると、既に多くのアプリケーションソフトがインストールされています。よく使う必要なソフトがインストールされているのであれば、非常に便利だと思いますが、人によってはまったく必要のないアプリケーションソフトもあると思います。それらのアプリケーションソフトはハードディスク内の多くのスペースを占めているかもしれません。

全く使っていないソフトや、今後使わないであろうと思われるソフトは思い切って削除してみてはどうでしょうか。インターネットからダウンロードしたフリーウェアなど、最初は試してみたけど今は全然使っていない、というソフトが結構あると思います。

また、同じような機能を持つアプリケーションソフトがいくつもインストールされていることはないでしょうか。そんなソフトはすぐに削除したほうがよさそうです。ハードディスクを増設する前に、それらのソフトを一度整理したほうがいいでしょう。

ハードディスクは消耗品とさえ言われています。通常使用で5年前後で壊れてしまうものもありますし、中には1年で壊れてしまうことも珍しくはありません。ハードディスクが壊れてしまうと、そこに保存されているデータを取り出すことが困難になります。また、パソコンの誤操作やウイルスに感染してデータが消失してしまうリスクもあります。

このように考えると、ハードディスクの中に重要なデータを保存しておくのは、とても危険な状態であるといえます。このリスクを回避するためにも、やはりデータのバックアップを取らなくてはいけません。方法としては、同じハードディスクの中の同じドライブの中にバックアップ用のフォルダを作り、そこにバックアップデータを保管する、または同じハードディスク内でも別のドライブをバックアップ用ドライブとして、そこにバックアップ用データを保管する等の方法があります。

しかしこれらの方法は、ハードディスクに何らかの問題が生じた場合、元データとバックアップ用データが共に消えてしまう可能性があります。やはり、ハードディスクのバックアップは機械的に別の場所にとっておいた方がよさそうです。バックアップデータをCDやDVDに記録させる方法や、外付けのハードディスクをバックアップ専用として、そこにバックアップデータを保存する方法があります。これであれば、パソコンが壊れようとハードディスクが壊れようと、バックアップデータは何の影響も受けません。

ハードディスクにデータを保存するためには、どのように記録するのか、といったルールを決めておかなくてはいけません。あらかじめファイルサイズやファイル名の一覧などを記録しておく場所を決めておくのです。データが記録されている場所を示す方法などが定まっていないと、ディスクの中のどこにデータを読み書きしたらよいのかわかりません。

CDやDVDに関しては読み書きに関する規格、つまりファイルシステムの規格が標準化されています。例えばデータ用のCD-ROMは「ISO9660」という規格が基本となっており、データ用のDVDの場合は「UDF」という規格があります。

それに対してハードディスクにおいては、使用するOSによってファイルシステムの規格はまるで異なっています。同じWindowsでも、Windows98/MeとWindows2000/XPとでは違うのです。

一般的に、ハードディスクはパソコン内に組み込まれ、パソコンにインストールされたOSによって稼動されます。そのため、インストールされたOSが最も効率よく機能できるように、OSに応じたファイルシステムを組み込むのです。市販されているハードディスクは、WindowsでもMacでも問題なく利用できます。それは何もない状態のハードディスクに、各OSが自分用のファイルシステムを組み込むからです。そのファイルシステムを組み込む作業を「フォーマット」といいます。

Windowsで削除したデータはゴミ箱に入りますが、この状態であれば簡単に元の場所にそのデータを戻すことができます。ハードディスク内からもデータを消去したいのであれば、ゴミ箱を開いて中のデータを削除すればゴミ箱からも削除され戻す事はできません。しかしゴミ箱から消してハードディスクから削除したファイルも、ファイル復活用のソフトを使えばある程度は復活可能です。ハードディスクから完全に消去したのに、どうして復活してしまうのでしょうか。

ファイルを削除してもデータが完全に消えないのは、通常行うデータ削除操作は、データの管理情報に削除マークを付けているだけにすぎません。つまり見かけ上削除されているだけで、ハードディスクから完全に抹消されているわけではないのです。データを新規でハードディスクに書き込む際は、削除マークのついている領域を未使用領域と判断してデータを上書きしていきます。したがってデータを完全に削除したい時は、データを削除した後に未使用領域を何らかのデータで上書きする必要があります。

WindowsXPでは、データを完全に抹消できるコマンドがあります。それが「cipher」コマンドです。このコマンドは未使用領域にまずゼロを書き込み、その後その領域に255を書き込み、最後に乱数を書き込むというものです。この方法を使えば元のデータは完全に削除されますが、3回の上書きを行うため実行には時間がかかります。

ハードディスクはいくつかのドライブに分けて使うことができますが、これを「パーティションを設定する」といいます。ハードディスクのパーティションを設定すると、実際には1台のハードディスクを、あたかも複数台のハードディスクのように使うことができます。新しいハードディスクを購入したら、フォーマットをする前にパーティションの作成を行わなくてはなりません。ハードディスクを複数に分けて使用しない場合でも、ひとつのパーティションとして設定する必要があります。

以前は、使用中のハードディスクのパーティションを変更する際には、作業中にすべてのデータが失われてしまうので、データの全てをバックアップする必要がありました。しかし現在では、パーティション管理ソフトを用いれば、データはそのままパーティションの変更が可能です。パーティションを作成するメリットはどこにあるのでしょうか。それはまず、作業効率が向上します。プログラムとデータなどの領域を区切ることによって、ファイル操作を効率よく行うことができるからです。

また、データのバックアップ作業が簡単にできるようになります。バックアップ専用のドライブを作っておけば、ファイルをコピーするだけで大切なデータをバックアップできるだけでなく、ディスク容量を有効に利用できます。これは「クラスタギャップ」と呼ばれるファイルを保存する際に生じる無駄な容量を少なくすることができるからです。

ハードディスクは非常に精密にできています。ハードディスク使用中のディスクと読み書き用ヘッドの間の隙間は、タバコの煙ほどの粒子も入り込めない程の狭い隙間となっています。ハードディスク使用中はディスクが高速で回転しているため、読み書き用ヘッドとディスクが接触した場合ディスク表面を削ってしまい、ハードディスクが破壊されてしまいます。振動対策を施しているハードディスクもありますが、確実性を問われると、あまり自信はないようです。パソコン自体が精密機械ですので、振動や衝撃を避けるべきであるのは言うまでもありません。

パソコンが破損しただけであれば、ハードディスクを取り出せばデータを失うことはありませんが、パソコンを構成している部品の中で最も振動や衝撃に弱いのがハードディスクと言われています。そのため、パソコンに振動や衝撃を与えた場合、最初に壊れてしまうリスクが最も高いのがハードディスクなのです。振動や衝撃で壊れてしまったハードディスクは手の施しようがありません。また、そのハードディスクから大切なデータを取り出すことは困難な事でもあります。

また、冬の寒い時期は結露が問題となります。ハードディスクを屋外の非常に寒い場所から室内に移動させると、温度が上昇するとともにハードディスクの内部に結露が発生する可能性があります。このまま起動するとハードディスクは壊れてしまいますので、数時間は室内に置いておき、室温に慣らしてから接続したほうがよいうでしょう。

不要となったハードディスクは廃棄、あるいは中古として売却したりしますが、この時ハードディスクにあるデータを完全に抹消しておく必要があります。ハードディスクの中には様々な情報が入っています。他人に見られたくない情報や、会社で使っていたのならば顧客情報などの個人データがある場合もあります。ハードディスク内のデータを完全に抹消しないまま廃棄したり売却したりするのは、とても危険なことです。

ハードディスクをフォーマットしても、データ回復のための特殊なソフトウェアを利用すれば、これらのデータの読みとりをされてしまう場合があります。悪意のある人によりハードディスク内の重要なデータが読みとられ、予期せぬ目的に悪用される恐れがあります。

ハードディスクを廃棄する場合には、ハードディスクを分解してディスク自体をハンマーなどで破壊してもいいかもしれません。しかし中古で売却したいときには、ディスクを壊すわけにはいきません。このような時には、市販のデータ削除ソフトを利用して、ハードディスク内のデータを完全に消去する方法があります。WindowsXPならば「cipher」コマンドを使ってデータを完全に抹消してもいいでしょう。

パソコンを中古で売却するときは、もちろんWindowsをインストールした状態のまま売却することになります。そんな時にも、ハードディスク内の全データを削除したあと、再度Windowsをインストールしたほうがいいようです。Windowsには、パソコンを使用中の多くの情報が残っているからです。